コーポレートファイナンス理論とは

諸君が宮川ゼミで研究する分野はコーポレートファイナンス理論と呼ばれる学問です。

あまり聞きなれない科目かもしれません。しかし、欧米のビジネススクールでは最も重要な主力科目であり、多くのビジネスマンにとって必須の知識です。

ちょっと難しそうだなと思うかもしれません。簡単ではありませんが、難しいかどうかというよりも、勉強して面白いかどうか、役に立つかどうかの方が大事ですよね。

金融とか株式の勉強かと勘違いされるかもしれません。しかし、そうではありません。主役は企業です。企業にとって金融や株式市場は大事ですが、それはあくまで利用する場に過ぎません。コーポレートファイナンス理論がなにかをイメージするため次のような空想をしてみてください。

仮にですが、キミがテニスボールを製造して販売する会社の経営者になるとしましょう。まずおカネが必要ですよ。会社では資本と呼びます。誰に資本を出資してもらいますか?その出資者はなぜキミの会社に出資をしてくれるんでしょう?キミはその出資者をどのようにして説得して出資をしてもらいますか?

仮に出資してもらうことに成功したとしましょう。次にキミがやらなければならないことは出資してもらったおカネで事業に必要なものを手に入れることです。会社ではこれを資産と呼んでいます。どこからテニスボールの原料を買い付け、どんな機械を購入し、どこに工場を建てて、どんな人材を雇えば会社がうまくいくでしょうか?

仮にすべての資産がそろってテニスボールの製造販売事業が立ち上がったとしましょう。でもテニスボールを販売している会社は他にもあります。どうやってライバルと戦い、お客さんを獲得しますか?テニスボールを他社より安く売るにはどうすればいいでしょう?あるいは他社より少し高くてもお客さんがライバル企業ではなくてキミの会社からテニスボールを買ってもらうためにはどうすればいいでしょうか?なにかアイデアないですか?

仮に事業がうまくいっておカネが入ってきたとしましょう。そのおカネどうしますか?もっとテニスボールを作るために工場を拡大しますか?それとも出資者に返しますか?それとも緑化運動のため木を植えますか?稼いだおカネをどう使えば世の中のために最も役立つと思いますか?キミのアイデアを聞かせてください。

企業は資本を調達し、資産を買い付け、事業を行い、お金を稼ぎます。この過程で企業は世の中に価値をもたらします。いかにして資本を調達し、どこにどのような資産を持ち、どのような戦略を実行し、稼いだおカネをどのように使うか、きっとうまくいく経営とうまくいかない経営があるはずです。それが企業価値に現れます。いずれキミたちはこのような企業の動きをつぶさに分析し、企業価値として計算するスキルを宮川ゼミで身につけることになります。

いかがですか?面白そうでしょ?商学部にはいろいろな科目がありますが、株式会社というものを経営者の目線から大きく包括的に、しかも理論的に観察し、そして具体的に評価できるのはコーポレートファイナンス理論だけだと、われわれは思っています。