企業分析進捗報告!【大保】

 こんばんは!10期生の大保です。私たちは今、夏休みの機会を利用して、先日企業訪問もさせて頂いた小林製薬の企業価値を算出するため、サブゼミを行っています。今回はその進捗報告としてブログを投稿いたします。 

 企業分析を行うにあたって、まず、FQを用いて小林製薬の財務三表のデータを11年分取り、先生から教わった方法で、簡易財務諸表と先5年の予測を作成しようとしました。ただ、簡易財務諸表のすべての項目で5年間の予測を立てる作業は膨大であったので、半分ほど進めたところで、まずは中立シナリオ作成のためにFCFの計算と資本コストの算出を優先するように方針転換しました。
 取り組みを進めていく中で、4月から輪講で学んできたはずの内容が頭から抜けつつあることを痛感し、「FCFの計算ではなぜ減価償却費を加算するのか?」や、「継続価値の公式はなぜこう表されるのか?」、「リスクプレミアムを中学生でもわかる言葉で説明するとしたら?」といったことをみんなで確認しながら、じっくり進んでいます。進度は遅く、先生やはるさんに心配されてばかりですが、得られるものも多いです笑。次回のインタビューに向けて集まる機会を多くとって、間に合う形に持っていきます!

 現在、中立シナリオが概ね完成し、中立シナリオにおける株価の算出が出来ましたが、その際、最も私たちの頭を悩ませたのがベータ値です。ベータ値算出のために、小林製薬の株価とTOPIXのデータが必要になりますが、結果的には、「それぞれの週次終値2年分で出したもの」と「それぞれの月次終値5年分で出したもの」、「それぞれの月次終値10年分で出したもの」の3パターンのベータ値を計算することになりました。小林製薬は実質無借金企業であるため、同社の資本コストは、株主資本コストによる影響がとても大きいです。したがって、ベータ値が資本コストへ与える影響も大きく、最初の計算ではベータ値が想像よりもかなり低い値で出てしまったため、導出された株価も現在の小林製薬の株価より数千円高い価格になってしまい、違和感の大きな結果となりました。
 そこで先生にご相談したことも踏まえて、2つ目、3つ目のベータ値を計算し、妥当性のある数値にたどり着くことが出来ました。先生曰く、こういった試行錯誤は実際のM&Aでも行われていることだそうです。ある程度、予測をもって取り組むことによってこのような試行錯誤も可能であるということを考えると、事前にどれほど知識が入っているかということの重要性を改めて感じました。また、「普通株式の各年の収益率は非常に大きく変動するため、短い期間の平均をとっても意味がない」。これはブリーリーらによる教科書「コーポレートファイナンス」の「第7章 リスクとリターン入門」の言葉ですが、今回のベータ値の算出を通して、これの言わんとしていることが理解できた気がします。

 これからの取り組みとしては、自分たちのシナリオ作成のための情報集めを中心に、そこで生まれた疑問を質問状の形にまとめるなどしていきたいと考えています。毎回ゼミが終わると、清々しい疲労感に包まれます。宮川ゼミに入っていなかったら、今もただ遊び惚ける夏休みを過ごしていたことでしょう。そこにあこがれる部分も少しありますが、今やっているこの貴重な経験で得られることの方が魅力的に感じます。11月の発表に向けて、10期生一丸となってこれからも頑張って行きます!!

 ゼミ終わりに、ホワイトボードの写真撮ってみました。「今日の目標」を設定して、それに一つずつチェックをつけていくときは自然と歓声が上がりました。

企業分析進捗報告!【大保】 への2件のコメント

  1. 杉山聡一

    同じ会社の企業分析をした身としては、今はどんな違いが出てるんか気になるわ。今年も、ぜひとも説明する機会を設けてね!
    企業分析をしてる時期は、僕にとっては人生を変えたと言ってもいい時期なので、みんなも有意義な時間を過ごしてください!

    返信

    1. 大保成史

      杉山さん、ありがとうございます!
      今、先輩方のレポートも参考にさせて頂きながら、分析を行っています!貴重な機会に感謝しながら、自信をもって発表できるように頑張ります!

      返信

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